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サービスラーニング「地方商店街はなぜ衰退するのか?~100円商店街事業に見る活性化案~」を開催しました


イベント

 サービスラーニングとは、ボランティア活動や地域課題解決などに取り組む学生を対象として開催している研修会です。10月30日(木)、酒田市公益研修センター中研修室1にてサービスラーニング「地方商店街はなぜ衰退するのか?~100円商店街事業に見る活性化案~」を開催し、本学学生と教職員合わせて44名が参加しました。
 講師として、商店街を100円ショップに見立て、店舗に眠っている商品や提供するサービスの一部などを100円で提供し入店のきっかけをつくり、店舗の周知やリピーターの増加などを狙う「100円商店街」の考案者である特定非営利活動法人アンプの齋藤一成氏をお招きし、100円商店街成功の秘訣や地域活性化に込められた思いなどについてご講話いただきました。

 齋藤氏は「『商店街の活性化』にはアートがたくさんあること、人があるれていることなどが挙げられるが、根底には個々のお店の収益の増加がある。100円商店街の導入地域は118市町村330商店街で、平均来場者は10,000人、客単価1人2,000円のため1日で約20,000,000円の経済効果がある」とし、「100円商品は店外へ陳列、精算は店内のため他商品の販売につなげることが可能で、一度でも店内に足を踏み入れたことがあれば今後の入店への抵抗がなくなる」とご説明いただきました。
 100円商店街の成功の秘訣として、「100円だからこそ遊び心が許され、効果が得られる。集客で自分で変えられない部分(ネット通販の普及、大型商業施設など)のせいにするのではなく、内側を見ることで原因にいきつくまでのプロセスの中で改善点が見つかる。100円商品を考える際も上手くいかなかったときの原因を考える際も、固定概念を捨てることが大切」と話されました。

 学生からの「どんな想いで100円商店街を始めたか、地域振興で何を重視したらいいか」という質問に対し、「昔の商店街は賑やかで楽しいものだった。思い出の場所が衰退していくのを止めたいと思い、当時の仲間で100円商店街を考案した。地域振興では滞留性や回遊性など何か1つに特化したイベントを意識すれば何かが生まれるはず」とご回答いただきました。
 学生に対して「現代は情報が潤沢なため個人の趣味や好みが分散されている傾向にある。自分がやりたいことを見つけて、いろんなことにチャレンジしてみてほしい」とエールをいただきました。

 学生からは、「柔軟な発想を持って、様々な視点から考えてみることの必要性を感じた」「各地の100円商店街の商品例が斬新で興味深かった」「消費者心理をつかって収益の獲得に繋げていると聞いておもしろいと思った」「100円商店街の強みや成功の要因などをお聞きすることができて良かった」などの感想が寄せられました。

 地域共創センターでは今後も、学生や教員が話題提供者となって開催する小規模で双方向形式の教養講座(共創カフェ)や公開講座(FORUM21)を、学内外の講師による幅広いテーマで開催してまいります。開催については、本学ホームページや地域共創センターSNS(Instagram、Facebook)でお知らせしますので楽しみにお待ちください。