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FORUM21(公開講座)「中国が狙う国際新秩序」を開催しました


イベント

 FORUM21は課外の教養講座として実施している公開講座で、学内外の講師による幅広いテーマのプログラムを実施しています。

 12月15日(月)、酒田市公益研修センター公益ホールにてFORUM21「中国が狙う国際新秩序」を開催し、市民、本学学生、教職員を合わせて約90名が参加しました。講師として日本経済研究センター首席研究員の伊集院敦氏をお招きし、中国がめざす国際秩序づくりや同国の国内情勢などについて講演しました。

 中華人民共和国が建国された1949年以降の新中国の外交の歩みとして、1972年に米ニクソン大統領が初めて中国を訪問して対立から和解への転機となったこと、冷戦終結とグローバル化への対応としてWTOに自ら加入したことなどを挙げ、習近平国家主席の「新時代」の戦略について、「100年に1度の『グローバル・ガバナンスの歴史的転換点』と時代認識しており、実力を隠して力を蓄える『韜光養晦』から、奮い立って行動することで成果を得ようとする『奮発有為』へと姿勢を変えている。上海協力機構(SCO)首脳会議での習近平主席の演説などから『多極化した世界を目指している』ことが読み取れる」と話されました。
 中国の外交について、「アメリカ主導の国際秩序を崩し、アメリカに対峙できるような基盤を作るため、世界の多極化に向けてロシアとの協力、国連安全保障理事会での連携などに取り組んでいるほか、グローバルサウスと呼ばれる新興国・途上国の声をまとめ、自らもその中心的一員であると位置づけることで影響力を拡大しようとしている」と述べられました。
 経済面では「アメリカ・ファースト」を掲げる米国のトランプ政権を意識し、G20などの国際会議に参加し、反保護主義・多国間貿易主義を訴えていると指摘。中国主導で設立されたアジアインフラ投資銀行(AIIB)について「日米が主導するアジア開発銀行(ADB)にすぐに対抗しようとしているのではなく、まずはノウハウ蓄積や人材育成を目的にしているのではないか」との考えを示されました。「ドル依存度を低め、経済安全保障につなげることを目的に人民元の国際化は徐々に推進されている」とも述べられました。さらに中国による新たな国際的な取り組みとして「香港に開設された国際調停院は、調停を専門に扱う多国間の法律機関として世界初。AIIBに次ぐ中国による国際公共財の提供という点で注目されている」と説明されました。

 最後に「日頃から新聞を読むとより理解が深まる。ニュースで世界情勢が取り上げられていたらぜひ見て欲しい。今後の中国の動向にも注目して」と呼びかけました。

 参加者からは、「現在の中国の状況を分かりやすく、広い視点で解説していただいた」「中国の戦略に対し、日本はどう対応すべきか難しい課題だと思った」「中国の経済成長や貿易の拡大が世界にどのような影響を与えているかについても学ぶことができ、ニュースだけではつかみにくい背景を知れた」などの感想が寄せられました。

 地域共創センターでは、学生や教員が話題提供者となって開催する小規模で双方向形式の教養講座(共創カフェ)や、センターが企画・運営する公開講座(FORUM21)を学内外の講師による幅広いテーマで開催してまいります。開催については、本学ホームページや地域共創センターSNS(Instagram、Facebook)でお知らせいたします。